川原正方

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薬のこと、日録

いくつかの食物、ほとんどの花粉にに対しアレルギーがあり、毎日抗アレルギー剤を服用する。その薬は、寝る前もしくは空腹時に服用しなければならくて、服用後の食事までは一時間の間隔をあける必要がある。

帰宅・食事が遅く、寝る前に腹は減っていない。寝酒だって飲む。処方をされてからしばらくは、朝起きてすぐ服用していた。

しかし、最近は起きてすぐ朝食をとるようになった。薬は、いたしかたなく(というか持ち前のずぼらさで)食前に飲むようになった。ある程度は効き目があるだろうと思っていたが、そうでもないような症状が出る。

具体的な例を挙げると、くしゃみが出たり目がかゆくなったり、魚をある程度食べると喉がかゆくなったり、というような、よくあるアレルギー反応だ。

そして、子供の頃から鼻が詰まる性質だったのだが、ふと、これはアレルギー反応じゃないかと思い当たった。思い返してみると、正しく抗アレルギー剤を服用した日などは呼吸が楽だ。花粉もそうだが、食べたものとかハウスダストとかでそうなる。医者からも何度か言われた気がする。

それで、今日はいつもより一時間早く目が覚めたので、薬を飲んで二度寝をし、いつもの時間に起きて食事をとった。

そのおかげか、今日は呼吸が楽だ。

 


 


2020年の5月頃から、慢性的な胸やけがある。逆流性食道炎だと思う。一度医者にかかったが、診察料がいやに高くて腹が立ったので、一度薬をもらったきり行っていない。その際にもらった薬は、ひとつは飲みきってしまい、もうひとつは残っている。錠剤は医者でもらうガスター10のようなもので、液状の内服薬は「苦痛に耐えられぬ時のむがいい」とトキみたいなテンションで渡された。内服薬が残っている。

ところで、自分には処方された薬を飲みきらず回復した時、薬を捨てずにとっておく癖がある。後々、前と同じ様な症状が出た際に、医者に行くまでのつなぎとして薬を飲む。

素人判断なので明らかに危険なのだが、持ち前のずぼらさがそうさせる。

先日、家にいる時に胸やけが出た。薬棚を漁っていると、上記の医者ではない、もっと前にどこかでもらった胃薬が出てきた。ネットで検索すると、胸やけに効くというので飲んだ。効いたかどうかは忘れた。けれど、そのときは「とっておくもんだ」と思った。

いま、職場で胸やけを起こしている。薬棚から出てきた薬はデスクに置いていない。が、内服薬がある。しかし、耐えられないほどの痛みではないから飲まなくてもいいかな、と思いながら食道の痛みを感じている。

 


 


2020年12月3日付の大波小波を読んで、「鬱屈」のせいでたくさん人が死ぬなんて勘弁してほしいな、と思った。戦争を経験していない人がこのようなことを書くのはずるいと思うし、経験しているのなら、さぞかし楽しい時代を経験したのだろうと思う。志願もしていないのに兵隊にとられて死んでいったり、大切な人に会うことができなくなったり、数え切れないくらいの悲しみや悩みが「いい思い出」になったりするひとっていうのがいたんでしょうか。自分は、おそらく、そのようなことがあったらずっと悲しくて辛いと思いますが。

それとも、過去のことは全部「思想」の材料になってしまうのでしょうか。

「わかるまい」じゃねーよ、それでも俺の曽祖父は戦争に行っちまったんだよ。

 


 


と、書いたところで、やっぱり胸やけがひどくなって、内服薬を飲んだ。この薬は妙な味がする。子供用風邪薬というか、海外のジュースというか、飲み覚えがあるのだがここ最近にはないというか。

飲むと、しばらくして落ち着いた。これから社長の用命で、荷物を届けてついでに酒を飲む。ついでにウコン等を飲んでおくべきだっただろうか。

 


 


痛風を患っている。24歳のときからなので、若い方というか、早い方だと思う。ひとより酒と食事が好きだから、ひとより早く痛風になった、と思っているが、内臓の出来の問題もあると思う。

まあ、それで、食後に錠剤を飲んでいる。朝に一粒だけだが。生きているうちに薬を飲まなかった期間がほとんどないので、これくらいまったく苦痛でもなければ困難だとも思っていない。症状もほとんど出ていないし、寝る前に飲まねばならない薬よりは、食事は毎日とるわけだし、食後の薬はありがたいとさえ思う。

しかし、食事が病気の元になるとは思わなかった、と知人に言うと、食事の質によるだろうと返された。起き抜けにステーキ600gを食べるのはダメらしい。

食事を楽しみたいと思う。食欲もしかり、楽しみたいという欲求が強い。『かっこいいスキヤキ』の「夜行」で、弁当の食べ方にやたらこだわる男がいて、自分はそれと似ている。

レシピを思いついて、試しに食べてみる(頭の中で)。ものすごく厳密に考えてみる。大抵の場合、酢の加減や風味も、醤油の香りも、自分の理想がやたらと反映されていて、実際に作ってみてもいまいち美味しくはない。

ただ、材料を選定していくうちに、あれとこれで旨みが2種あるから外さないでおこうとか、あれとこれの食感は良いのではないかとか、レシピを補強していくことになる。

そういうことで作られていく毎日のご飯は、ある日はそんなに美味くなく、ある日は驚くほど美味い。

機会があれば、メモ代わりにまたレシピを載せよう。

 


 


食事の場に呼ばれる。社長がワカサギのフライにレモンを絞る。果汁が手にかかったようだったが、社長はそれを塗り込むようにした。ちょうどハンドクリームを塗るように。えっ、レモンなのに、と思う。が、そんな様子は見せないようにして話を聞いたり、返事をしたりしている。

そのうちに、社長がふたたびレモンをとって、手にむけて絞るとまた果汁を塗り込んだ。

おかわりはないだろ、と思った。