川原正方

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2020年リリース曲ベスト30寸評、日録

ユウキがアーモンドペーストも出しているということだったので、調べたらものすごく高くてびっくりする。調味料に2400円は出せないよ。

中国や台湾の家庭にはゴマや大豆をペーストにする機械があるらしいけど、うちもそれが欲しい。素炒りアーモンドならそれほど高くもないしね。

それにしても高いよ。驚いた。

 

 

なんでそんなもの調べたかというと、昨日ピーナッツ坦々麺を食べたから。紀伊國屋で見つけた無糖ピーナッツバターがとっても美味しかったので、ユウキのピーナッツバターの値段を調べてた。ねりごまは芝麻醤って知ってたけど、ピーナッツは花生醬って呼ぶんだね。ホアナオジャン?

料理にも使えるしパンに塗っても十分甘くて美味しいと思う。

 

 

昨日の夜はキーマカレーを作った。

改めて思ったけど、みじん切り機は便利すぎる。カレー用の野菜なんか、いままでは10分くらいかけてみじん切りにしてたけど、5分もかからないもんねぇ。木挽きカレーっていうカレー粉をつかったけど、なかなか美味しかったよ。辛さは物足りなかったので、食べてるときに一味を足した。

 

 

暇つぶしに2020年リリース曲ベスト30の寸評を作ったので、以下に記しておく。

なぜ30かというと、好きな曲ぜんぶぶち込んだら30曲あったというだけ。

 

Platformalism/Matmos

BPM99にのせて警句が発せられるってだけで結構かっちょいいのに、身近にある電子機器、サブスクリプションサービス、SNSを含意した内容でかなり批評的な曲。それに加えて詩のかっこよさ。We met on Tinder/We died soon after/A poison dinner/No more laughterで特にグッとくる。

 

Passerby/Sunset Rollercoaster feat. Michael Seyer

『Bad Bones』以降シングルしかリリースしてなかった(しかも寡作だった、と思う)Michael Seyerが落日飛車と!? しかもめちゃくちゃうっとりさせられてしまうこんな曲調……好きや。この調子でMichael Seyerはアルバムを出してください。そのうち一曲は落日飛車とやってほしいな。

 

Wish You Were Gay/Bill Callahan, Bonnie “Prince” Billy feat. Sean O’Hagan

ハイラマズのSean O’Haganがビリー・アイリッシュの曲をカバーしてる、って聴くと「フェイクニュースでももっとまともな嘘をつくぞ!」と思うんだけど、ファクトなので困る。Sean O’Haganアレンジなので奥さんもコーラスで参加。かなり良い。Sean O’Hagan独特の、シンプルだけど音のアレンジで聴かせてくる感じに無条件でうっとりさせられてしまう。Bill CallahanとBonnie “Prince” Billyが最近いくつかシングル出してて、たぶんアルバムを作ってるんだと思うんだけど、イマイチだったのでその後のことは確認してません。

 

Mandragora/Clap! Clap!

OOrun/Guedra Guedra

説明不要。良いものは良い。踊れる曲は最高。去年あたりに雑誌Latinaにデジタル・クンビア特集があったと思うけど、あれとはかなり違う。詳しいことは調べてないけど「ヨーロッパ(あるいは文化外。よそ者)から見た“民族音楽”」と「文化内、当事者が発展させた音楽」は大きな差がある、というのを再確認した感じ。

 

XS/Rina Sawayama

Clarence Clarityプロデュースなので聴いてみたら、この曲が特によかった。特有の過剰装飾感とポップさが好き。アーティストと共同プロデュースだからか整理されてて聴きやすい。

 

XBreakingEdgeX/Lorenzo Senni

このアーティストに出会えたっていうだけで、今年の「収穫」は良かったと思う。アルバムの中から一曲選ぶのも一苦労なくらい迷う、いいアルバムだった。キックがほとんどないのに踊れる、確実に理論でグルーヴをやってる感じ、そのケミカルさがとてもよかった。インタビューで「最近歌謡曲をよく聴いてたからこんな感じになった」と語っていて、歌謡曲聴いて影響がこれ??ってなった。

 

Pain Everyday/clipping. feat.Michael Esposito

clipping.兄やん! 最高です! ダーティかつダークな曲でみんなの陰鬱な心を慰めてくれるclipping兄やんいつもありがとう。

 

Animal獣–けもの–/石橋英子

アニメ『無限の住人-IMMORTAL-』のサントラ。アニメ観てる時からめちゃくちゃかっこいいサントラだなと思ってたら、実質石橋英子率いる即興音楽ヤクザたちの新譜だったでござるという感じ。このアルバムは本当に好き。石橋英子とかジム・オルークたちがやってる即興音楽系のアルバム(カフカ鼾とか)の中で一番聴きやすい。だから、どの曲が一番好きかと言われると難しい。アルバムを通して聴くのが一番気持ちいい。イヤホンで1人で聴いていると作品世界に浸れて最高。アニメも面白かったです。

 

Inside/Outside / Uboa

落ち込んだり気持が上がらないときに聴くとすぐにうつ状態に入れる、バッドトリップ専門ドラッグみたいなUboaの新譜。調子のいい時に聴くことをオススメする。この曲は短くて聴きやすいので、気になった人は別のアルバムも聴いてみてほしい。

 

(COVID-19)/Clarence Clarity

Clarence Clarity本人も新譜出してた。しかもアンビエント。何故? 

 

だいじょうぶかぁ?/NORIKIYO

NORIKIYO氏は『相模川町』と大いに迷ったけど、聴いた回数やシングルって点を重視してこちらにした。『相模川町』評は別で書いたし、アルバム通して聴いてほしい曲ばかりだし。この「だいじょうぶかぁ?」はたしか五月六月あたりにリリースされて、コロナの正体がほとんどわからず世の中が一番混乱してた時期の様子をストレートに反映させている。ある種のライブ感があった。しかし、NORIKIYO氏は本当にラップが上手い。リリース後ずっと聴いてたよ。

 

No Skips/Oddisee feat. Ralph Real

Oddisee兄やん! 新譜ありがとうございます! この人もやっぱ本当にラップ上手いよ。なんか、改めて聴いたら「良い」以外の言いたいこと消えた。

 

BALD!/JPEGMAFIA

疾走感のあるトラックを中断してもう一度再開するところを見るとJPEGMAFIAはひねくれ度が増してるんじゃないか。80’s感(というかVaporwave感か)あふれる音色とトラックぽいビートも好き。

 

can’t stop/Molphobia feat. Dope men

実質Stag beat。かっこいいね。

 

Wunder/Galv feat. Defekot

毎回ひとりのビートメイカーとがっぷり四つに組んでアルバムを作るGalvだけど、このシングルを聴いた途端にブチあがってしまった。かっこよすぎる……。ドイツ語の響きも英語よりも硬質な感じがして、不思議な感覚。去年に鬼ほどリリースしてたけど、イマイチがっつりハマれるアルバムではなかったので、個人的には逆転ホームラン感がある。最初から期待値高まっちゃってるアーティストには100点を期待してしまう。

 

Fair Chance/Thundercat feat.Ty Dolla $ign & Lil B

このアルバムは前作よりハマって、LPを買ってしまった。特にこの曲のかっこよさは筆舌に尽くしがたい。Lil Bのラップとリリック好き。

 

Mikado Walking/Chassol

Chassolの今作は今までよりも散らかってる。いろいろ突っ込みたい素材が多すぎる。その分今までよりもハマってしまった。話し言葉を採譜して演奏するパターンでここまで俗っぽいのはあんまりない。でも、このアルバムのテーマは(たぶん)「遊び」だから、こういうのも洒落が効いてて良いやね。

 

Moonless/Gabriel Garzón-Montano

アキリ氏が趣味垢で絶賛していたので聴いてみた。良いけどそこまでハマんないなあ、と思っていたら、この曲がめっちゃ良かった。音色の可愛さとディープなボーカル、それをまとめるストリングスどことなくセクシー。ジャケもセクシー。確かにこれは良いなと思った。

 

 Better Than I Imagined/Robert Glasper ft. H.E.R., Meshell Ndegeocello

とにかくMeshell Ndegeocelloが良い。曲的にはいつものロバート・グラスパー。あざっしたって感じ。Meshell Ndegeocelloもっと曲出してくれ。

 

tout a une fin/Aksak Maboul

さすがになんかの冗談だろと思ったら本当だったしかなり良かった。最後の最後にこんな心地よいノリのいい曲を持ってこられたらカタルシスで胸がいっぱいになってしまう。曲の一つ一つは良いんだけど、いかんせん長いからダレるんだけど、こうやって一曲だけつまみ食い的に聴けるのが良いね。LP買うやつはバカ!

 

15 de abril/Gustavo Spínola

前作『Mares, Rios』以降リリースを心待ちにしていたのだけど、ついに新譜が!! 必聴です。アルバムに曲目の「Voa」もたまらなくいいんだけど、シングルカットされた15 de abrilを挙げておきます。実際、聴きやすくキャッチーなのはこちらだと思う。現代ミナス的な音色、好き。

 

nebula(Live at MOSAiC, Tokyo, 2019)/MIKISARA

すげえ。と、思うのでたまに聴いて「すげえ」って言ってる。

 

目と目が合った/堀込高樹

兄貴、はよKIRINJIファンを混乱させるような性癖もりもりのアルバム出してくれや。

それはそれとして、この曲とても良いよ。アルバムもなかなか。

 

How I Weep/Norah Jones

録音環境が100点と言いたくなるような音。Tiny Desk(Home)Concertで聴いてとても良かったのでアルバム聴いたら100点だった。でも、やっぱこの曲が一番いいですね。お休みの日に聴きたい。いろんなところに気をつかってる感じがして、ちょっと疲れる。でも流し聴きするのも拒否してない感じがある。

 

Song For Our Daughter/Laura Marling

Laura Marlingの新譜がかなり良かった。前のアルバムがそんなに良くなかったので驚いた。LP欲しくなる。

 

Easter Lily/青葉市子

この曲が特によかった。メロディが特に。「風がとおる/髪が舞い踊って/なにもみえない/ここは高いところ」最高ですね。

 

Extemporale/Bernd Alois Zimmermann, Eduardo Fernandez

1946年作なんだけどリリース(録音)は今年だからセーフ! 良い。

 

Murray Roman's TV Show/John Fizzel

ザッパのドキュメンタリー早く観たいな。

 

Dois Litorais/Joana Queiroz

今年もアルバム出してくれてうれしいです。この人のクラリネットの音色は不思議な感じしますな。けっこう加工してる感じがあるのだけど、どこでも聴いたことのない音色になっていてとても好きです。

 

と、いうことでSpotifyのプレイリストは以下。